ブルーシートを用いた両面基板の作製


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パターンをアイロンで熱転写してエッチングするシート「PnP Blue Transfer Film」、通称ブルーシートを使用して両面基板の作製を行った。
ブルーシートについての詳しい説明は割愛するが、簡単に言うとシートに印刷されたトナーを熱で溶かし、基板に転写してマスクとして使い、エッチングを行うものである。
感光基板と違い、転写に何度失敗してもやり直しが出来、紫外線等も必要ないので、少ない設備でプリント基板の作製が出来る。(しかし、感光基板よりも精度は落ちるし、パターンが少しでこぼこになるなど、癖もあるので微小なパターンには向かないと思われる。)

このブルーシートはPCBマテリアルズドットコムさんから購入出来る。
格安の生基板も販売されている。

このページでは、このブルーシートを用いた両面基板の作製手順について説明する。


生基板を適当なサイズに切断。
バリ取り。
スチールウールでゴシゴシ。
脱脂、トナーの付きを良くするため必ず行う。
ブルーシートに印刷されたパターン。
必ずトナーの印刷機を使用。
ない場合は、パターンを印刷してコンビニのコピー機で。
テープ等で張り合わせ。
アイロンを当てて転写。
(物によって違うが)温度は中程度でじっくりと。
押し付けるというよりは、アイロンがけをする様に。
転写できた部分は色が濃くなる。
全て転写できたら慎重に剥がす。
転写できていない箇所があれば戻って転写する。が、後で修正もできるので無理に加熱しない。
火傷に注意!
転写後。
油性ペンで微修正。
しっかりと二度塗りする。
パターンがショートしていたらカッター等でトナーを削る。
裏面がエッチングされないようにテープを貼り付ける。
写真のビニルテープは肉厚の為、最適でない。
隙間にエッチング液が入り込むことがある。
全面を覆って形を整える。
人肌程度に湯煎したエッチング液に基板を浸す。
基板は箸・ピンセット等で常に動かす。
ある程度溶けたと思ったら一度流水で洗浄して確認する。
全て綺麗に溶けたら流水で10分程度洗浄する。
表面エッチング終了。
裏面との位置合わせの為に穴パターン3箇所程度に穴を空ける。
裏面用ブルーシートの対応する位置に穴を空け、位置を合わせてテープで貼り合わせる。
表面と同様にパターン転写、修正をする。
表面。マスクは残っているが、過剰エッチングを防ぐ為にテープを貼り付ける。
裏面エッチング終了。
見辛い!
両面をスチールウールでゴシゴシしてトナーを取り除く。

表面
裏面



スルーホールを作る場合はサンハヤトのスルピンキット等を使用する。
ホールが必要なければ、部品のリード等で裏と表を接続すればよい。



2010/1/9  作成

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